死者の原野入りタイタンシフトの感想
こんばんは。
更新期間が空いてしまい、申し訳ないです。
今回の記事はM20に収録された死者の原野についてです。
死者の原野とは
Field of the Dead / 死者の原野
土地死者の原野はタップ状態で戦場に出る。
(T):(◇)を加える。
死者の原野か他の土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたが名前の異なる土地を7つ以上コントロールしている場合、黒の2/2のゾンビ(Zombie)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
MtGwikiより引用(死者の原野/Field of the Dead - MTG Wiki)
M20で収録された特殊地形です。スタンダードでは風景の変容を使いバントスケープシフト、レガシーでは土地単で採用されています。
先日晴れる屋で行われたモダン神挑戦者決定戦でTOP8に入った野口駿介氏のデッキに採用されていたため、今回試してみました。(野口駿介氏のデッキリストはこちらから→トップ8デッキリスト | 記事)
死者の原野を入れた際のメリットとデメリット
まずはメリットが下記5点になります。
- ヴァラクートが外科的摘出や根絶で追放された際の勝ち筋を増やせる
- 対アグロ戦でブロッカーやアタッカーを増やせる
- 終盤のマナフラ、ランパンが無駄にならない
- 布告系除去で原始のタイタンを守れる
- 全体除去が来ても再展開が容易に行える
次にデメリットで下記3点になります。
- 無色マナしか出ないため、サイドボード戦での色拘束に引っかかる可能性がある
- ピン刺しの土地も使うため、それらが割られた際に誘発しづらくなる可能性がある
- 死者の原野を採用されているかどうか読まれやすい
それではメリットから1つずつ説明していきます。
ヴァラクートが外科的摘出で追放された際の勝ち筋を増やせる
一番大きな評価点です。サイドボード戦では大爆発の魔道士(大爆発の魔道士/Fulminator Mage - MTG Wiki)や廃墟の地(廃墟の地/Field of Ruin - MTG Wiki)で割られた後に外科的摘出(外科的摘出/Surgical Extraction - MTG Wiki)、根絶(根絶/Extirpate - MTG Wiki)でヴァラクートが全て追放されてしまうということが発生します(青白コンだとメインボードに外科的摘出が採用される時があるため、メインボード戦でも発生します)。
そのような状態になっても土地が7枚以上戦場にある時に風景の変容を打ち、死者の原野を含めて名称が違う土地を7枚以上サーチすればサーチした土地の数と同じ数だけゾンビを出すことが可能です。
今まではヴァラクートが追放されたら原始のタイタンや強情なベイロスで殴り切るルートを取らないといけなかったため、追加の勝ち筋が増えるのはとても大きいです。
対アグロ戦でブロッカーやアタッカーを増やせる
タイタンルートを取った場合によくある負け筋として「原始のタイタンが着地してヴァラクートを誘発させたがブロッカーが足りずに削りきられて負け」というのがあります。
土地のサーチが完璧なら「ヴァラクートを誘発させつつ、ゾンビを2体出す」という事も可能です。完璧でなくともゾンビを2体出すくらいならば案外簡単に出来てしまうので上記の負け筋を潰しやすくなります。
またアタッカーが原始のタイタンしかいなくて除去されてそのままズルズルと負けてしまうのも防ぐことが出来ます。これも条件を満たせばセットランドするだけでゾンビがどんどん増えるため、カバーしやすくなります。
終盤のマナフラ、ランパンが無駄にならない
1つ前の項目でも少し触れましたが条件さえ整えばセットランドやランパンするだけでゾンビが出るのでブロッカー、アタッカー共に量産することが可能です。
後半にフィニッシャーを引けず何もせずにターンを返すということが減り、一方的に敗北してしまうという事を防ぐことができます。
布告系除去で原始のタイタンを守れる
悪魔の布告(悪魔の布告/Diabolic Edict - MTG Wiki)、リリアナの勝利(http://mtgwiki.com/wiki/リリアナの勝利/Lilianas_Triumph)、ヴェールのリリアナ(ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil - MTG Wiki)の-能力などの布告系除去が飛んできてもソンビトークンをサクれば良いので原始のタイタンを守りやすくなります。
レアケースですが
フェッチランドを起動せずに原始のタイタンのみでコンバット
↓
コンバット前に布告系除去
↓
スタックでフェッチランド起動
↓
死者の原野誘発でゾンビを出す
↓
布告系除去解決、ゾンビをサクる
↓
原始のタイタンのアタック誘発へ
という事も可能です。
全体除去が来ても再展開が容易に行える
青白コンとのサイド戦では原始のタイタンを除去するために至高の評決(至高の評決/Supreme Verdict - MTG Wiki)や神の怒り(神の怒り/Wrath of God - MTG Wiki)などの全体除去を残すのが一般的です。
流されてしまったとしてもセットランドやランパンで1体、フェッチランドならばセットで1体、起動でさらにもう1体と再展開するのが容易に行なえます。
ここからはデメリット面についてです。
無色マナしか出ないため、サイドボード戦での色拘束に引っかかる可能性がある
サイドボード戦でダブルシンボルを要求するカード(例としては粉砕の嵐(粉砕の嵐/Shatterstorm - MTG Wiki)など)を採用する事が多々あるので初手にある場合はマリガンした方がいい時があります。
後引きの場合は仕方ないですが自分のサイドボードのカードと打たなくてはいけないターンを逆算して動くように心がけましょう。
ピン刺しの土地も使うため、それらが割られた際に誘発しづらくなる可能性がある
私が試した土地基盤については後述しますがピン刺しの土地もあるため、そこを狙われると一気に誘発しづらくなります。
ピン刺しした土地が割られた場合、フェッチランドをあえて起動せず名称カウントを稼いで無理矢理誘発させたりもします。
死者の原野を採用されているかどうか読まれやすい
今までのタイタンシフトでは漂流自我(漂流自我/Unmoored Ego - MTG Wiki)対策で基本土地を冠雪土地と分けている時には同じものをサーチして分けている事を読まれないようにするのが鉄則でした。
しかし、死者の原野を採用した場合は名称カウントを稼ぐためにあえて違う土地を順々にセットやサーチするため、採用されているかは相手に読まれやすいです。
メイン戦では青白コンなどではそれを悟られないように今まで同じようにサーチし、サイド戦から死者の原野を使い多角的に攻める方が無難な場合が多いです。
メリットデメリットの説明は以上です。
また死者の原野の誘発はヴァラクートのようにif説(if説の説明はこちらから→ヴァラクートの噴火システムと噴火ケアについて - 麺類メモ)によって解決されるので気を付けましょう。
土地基盤とサーチ先の種類、枚数について
ここからは土地基盤と各種のサーチ先の種類、枚数についてです。
今回私が試した土地基盤は以下のものになります。
- 山3
- 森1
- 冠雪の山3
- 冠雪の森1
- 踏み鳴らされる地4
- 燃えがらの林間地2
- 隠れた茂み1
- 赤緑フェッチランド4
- 緑白フェッチランド4
- ヴァラクート3
- 死者の原野1
総数27(山カウント13、名称カウント11)です。
採用した土地サーチカードは以下のものとなります。
- 赤緑フェッチランド→7種15枚
- 緑白フェッチランド→5種9枚
- 遥か見→5種13枚
- 桜族の長老、明日への探索、不屈の自然→4種8枚
感想としては
- 約束の刻(約束の刻/Hour of Promise - MTG Wiki)を不採用ならば森、冠雪の森のサーチ枚数水増しのために不屈の自然をピン刺しするのが無難。また北方行(北方行/Into the North - MTG Wiki)は2種4枚とサーチ範囲がかなり狭くなってしまうので今後採用されることが無い。
- 約束の刻を採用するならば何が何でも3tに打ちたいので樹上の草食獣(樹上の草食獣/Arboreal Grazer - MTG Wiki)なども採用する必要がある。
- 確定タップインが増えてしまうが名称カウントを稼ぐために隠れた茂み(隠れた茂み/Sheltered Thicket - MTG Wiki)は必須。
- レアケースだがフェッチランドをあえて起動せずに誘発させるルートもあるので2種8枚サーチできる虹色の眺望(虹色の眺望/Prismatic Vista - MTG Wiki)や2種9枚サーチできる緑が絡んだフェッチランドを採用し、13種に増やすことも十分に考えられる。
今回も前回に引き続き、長々と書いてしまいました。
カードパワーとしては申し分無い上に追加の勝ち筋として十分なので今後採用される可能性は大いにあると感じました。元々ヴァラクートがサイドアウトするマッチアップが多々あり、この枠を使って戦略の幅が広がった事が純粋に嬉しいです。
きちんと回った時に原始のタイタンが墓所のタイタンも内蔵したクリーチャーになるのが面白いのでぜひ試してもらいたいです。
それでは良いタイタンシフトライフを!